プログラミング素人のはてなブログ

プログラミングも電気回路も専門外の技術屋の末端が勉強したことや作品をアウトプットするブログ。コードに間違いなど見つけられたら、気軽にコメントください。 C#、Python3、ラズパイなど。

【PR】PCB基板を作る(設計編)

ついにPCBにチャレンジするときが来た(!?)

先日のキーボード作成記事を見られたPCBGOGOの営業の方から案件のお誘いがあり、PCB基板を作ってみることにしました。
www.pcbgogo.jp

条件としては
・電子工作プロジェクト
・基板のレビュー
・注文の流れ
・ PCBGOGOのサービス、会社の紹介
・特典の利用方法
等を自由にを紹介することで、$100分の基板製作費用をプレゼントしてくれるというものです。

とはいっても、回路は設計したことがあっても今まで、で手ハンダしかしてこなかったので出来るのだろうか?と思いましたが参考サイトを紹介いただいた他にYoutubeの動画等を参考にまずは名刺サイズ基板を入稿することろまでできました(記事執筆時点)。
そこで、まずは入稿するまでの流れや躓いたところを紹介したいと思います。
(入稿以前はとくにPCBGOGOに限る内容のものではない)

基板の設計

KiCadのインストール

まずはKiCadをインストールします。
KiCadはフリーで使える回路CADエディタです。
www.kicad.org

KiCadをインストールすると必要な関連アプリがまとめてインストールされます。

このなかでKiCad x.xを立ち上げるとポータルサイトのようにすべてのアプリにアクセス出来るようになっています。

KiCadには回路図エディターのほかに、基板のレイアウトを設計するPCBエディター、基板メーカーへ入稿するためのガーバーデータを確認するためのガーバービューワ、画像を取り込むためのイメージコンバーターや、基本のパーツリストにない部品のデータを作るアプリが含まれています。
ガーバーデータの作成はPCBエディターで出来るようになっています。

回路図の作成

まずは作りたい回路をKiCadの回路図エディタで作成します。
ここでは簡単な電子ホタルの回路を作成することにします。
marunaka-blog.com
抵抗などの値は、手持ちのものを参照するか通常多く使われるE6かE12系統などから選ぶようにします。
なるべく数字の小さい系統のものを選択すれば多く流通していることになります。
特別の理由が無い限り半端な数値を使うとコストアップになるだけです。
sim.okawa-denshi.jp

このような回路を作成しました。
基板用の回路を作るうえでは、GNDは▽の記号で描いておけばよく、それらは回路図上で繋がっているように描かなくてもいいそうです。
PCBの基板では基板の中にGNDの層を入れ込んでそこにそれぞれ繋がって作られるようです。

次にネットリストを出力します。

PCBデザインの作成

marunaka-blog.com
次にPCBエディタを開きネットリストを読み込みます。

これで回路図エディターで作った部品とどのように配線するか、の情報が取り込まれます。
これを基板上で好きなように配置したり、配線を引いたりします。


基板の設定を開くと、先の参考サイトとはレイアウトが異なりますが、標準で1.6mmとなっているようです。

基板の外形は任意に設定することが出来ます。
一番簡単なのは長方形(矩形)ですが、クレジットカードのように角を丸くしたいと思います。
クレジットカードの角丸はR3.18mmらしいので、これにあわせます。
このためには直線と円弧(90度)を組み合わせます。

KiCad6.0で基板の角を丸くする方法 #電子工作 - Qiita

Bitmapなどの画像を基板上に取り込むことが出来ます。
画像を取り込むには、イメージコンバーターで専用の形式に変換します。ここで基板上でのサイズを指定するのがポイントです。
専用のファイル形式で出力すると、PCBエディターで一般の部品と同じように取り込むことが出来ます。

PCBが出来上がったら、必ずデザインルールチェックをするようにします。
ここでは、回路が回路図通りにつながっていないことや、端に部品を置いていること、外形がつながっていないなどのErrorをチェックしてくれます。
作成中にこまめにかけたほうが直しやすく良いと思います。

このようにして以下のような基板を設計することができました。

名刺サイズ(厳密にはクレジットカードサイズ)であるだけでなく、名刺としても機能する基板が出来上がりました。
部品が今回は敢えて表面実装でないタイプで作りましたので、実装してしまうと名刺としては扱いにくいですが、今思いつく機能をすべて盛り込んだPCBになっています。
左と下の2辺は物差しにもなっています。

まとめ

PCBをKiCadで設計できました。
電子回路がある程度わかっている前提ではありますが、ここまで数時間で出来ました。
(入稿するまでを書こうと思ったけど文量が多くなったので分割)