こちらの記事に質問をいただきました。
s51517765.hatenadiary.jp
コメントで方針はお答えしましたが、実際にやってみました。
ただし、振り子のハードウェアがないので、フォトセンサ(CDS)を指で隠すという形でフィージビリティ的に実施しました。
実際の振り子の周期としては、真ん中で観測すれば2回遮られるごとに周期になります。
左右のどちらかであれば遮られるごとに周期になります。
今回は左右のどちらか、に相当する方法で実装しました。
実装の考え方
フォトセンサ(CDS)は今回使用したものは、光が遮られる(振り子が通過すると)と抵抗が高くなり出力がLOWになり、光が戻ると抵抗が小さくなり出力はHIGHになります。ただし、回路の組み方によってはHIGH/LOWは反対にもなります。
CDSは明るさによって抵抗が変わります。5Vを基準抵抗(ここでは10kΩ)と分圧することで明るさを検知します。基準抵抗はCDSによって、感度が一番よくなる抵抗を選びます。
明るいときと暗いときでのAnalog出力の差がなるべく大きくなる抵抗値を選びます。
下のようなコードを書いて、CDSの出力感度を確認しました。
void setup() { // put your setup code here, to run once: pinMode(A3, INPUT); Serial.begin(9600); } void loop() { int read; read = analogRead(A3); Serial.println(read); delay(300); }
//結果 10kΩ 306 306 301 473 733 823 831 304 299 564 822 821 826 //遮られている 826 600 298 //遮られていない 297 297 291 304
実装のポイント
では実際に時間を図るコードです。光が遮られていない状態から、光が遮られている状態に変化した時刻を記録します。時刻を記録する配列を
unsigned long time_[10];
で10個分で用意します。LOW→HIGHの状態を10回記録します。
while (true) { read = digitalRead(A3); if (read == 1 && readPre == 0) { //1つ前で遮られていなく、今回遮られている time_[count] = micros(); count++; } // Serial.println(String(count) + " " + String(readPre) + " " + String(read)); readPre = read; //今の状態を前の状態として保持します delay(1); if (count == 10) break; //10回で終了 }
次に、結果出力部です。
隣り合った時刻の差分をとれば、一周期です。
さらに、この平均をとります。平均はave=0
にに対してして、平均したいものをave += period;
のように加算し、最後にave /= 9;
のように回数で割ります。
ついでにばらつき(最大ー最小)/2も算出してみました。
最大・最小は、Arduinoの関数Max/Minで求めてもよいです。
測定はMicro Secondですが、結果出力は1000倍してMilli Secondに丸めています。
Serial.println("Calculation!"); Serial.println("Raw result."); unsigned long max = 0; unsigned long min = 32767; unsigned long period; unsigned long ave = 0; for (int i = 1; i < 10; i++) { //2つ目 - 1つ目が最初 // Serial.println(time_[i]); period = (time_[i] - time_[i - 1]) / 1000; Serial.println(period) ; ave += period; if (period < min)min = period; if (period > max)max = period; } ave /= 9; //結果 Serial.println("Ave= " + String(ave)); Serial.println("delta= " + String((max - min) / 2));
//結果出力 Waiting Start! Calculation! Raw result. 219 315 226 239 241 241 225 210 209 Ave= 236 delta= 53