基板設計において、標準的な四角形ではない任意の形状の基板を作成したい場合があります。
KiCadでは、Edge.Cutsレイヤーを操作することで、これを行うことができます。
この記事では、フィレットや面取り、線の分割といった機能を使って、基板の外形を自由にデザインする手順を解説します。
手順
まず、大まかな大きさの四角形でEdge.Cutsを作成します。

選択ツールで、Edge.Cutsの上で右クリックし、「形状の変更¥線をフィレット」を選択し半径1.6mmに設定します。
これで、半径1.6mm分の面取りになります。
また、「面取りライン」にすると直線的にカットになります。


次に線の上で「角を作成」をすると、線が分割されますので、下の方の線分を短くします。


これを繰り返すと、以下のようになります。

あとは、通常の線を描画を繰り返します。
最後に、DRCで線が正しく接続していることを確認します。

これで、任意の形状が作成できます。
まとめ
KiCadではEdge.Cutsレイヤーを編集することで、自由な形状の基板を設計することが可能です。
またフィレットや面取りで角を丸めたり、線分を分割して複雑なカーブや凹凸を作成したりと、その応用範囲は多岐にわたります。
形状作成時にはDRC(デザインルールチェック)を活用して、作成した外形が製造可能であるかを確認することが重要です。