プログラミング素人のはてなブログ

プログラミングも電気回路も専門外の技術屋の末端が勉強したことや作品をアウトプットするブログ。コードに間違いなど見つけられたら、気軽にコメントください。 C#、Python3、ラズパイなど。

年末なので「就活していたころに思っていたことが社会人になって間違っていたと気づいたこと」を書いた

年末ということで、大学生や大学院生はそろそろ就活の時期だと思います。
私が就活をしていたころは、地方の大学ということもあり、また今のようにインターネット上の情報も多くなかったので、社会人になる前となった後でイメージが変わったと感じたことを思いつくままに書いてみました。 
 

下積みは退屈か?

会社に入るとかならず下積みから始まります。
所謂OJTもそうです。
自分に任された仕事は会社に対しても社会に対してもインパクトは小さく、もっと大きなきな仕事をしたい、という人はいると思います。
しかし、何か大きなこと(トラブル)が起きたとき、下積みの長い経験がキーとなることがあります。下積みのような仕事は軽んじられて、 平気で「誰にでもできる」という人がいます。そういうことを言う人に限って、出来やしないものであるが、自分が経験が浅かった時のことを覚えていないのか、技術は日々進歩していることを忘れているのか?もしかしたら、昔は単純にテストをこなしていけば開発が出来たのかもしれないですが、今はテストの品質が重要になっているし、テスト仕様を細かく書いたとしても抜け漏れは必ずあって、そこが抜けていることに気付けるかどうか、というのは一つの重要な技術だと思います。

つまり、大きなインパクトを与える仕事には多くの小さな積み重ねが重要な意味を持つと思います。
実働をしている人にしか気づけないことというのは実に多いのです。    
書籍などで、見て知った気になっていても、百聞は一見に如かずで、体験には言うまでもないと思います。最後の結論と結果しかみていないひとには絶対にできません。

頭がいいとは?

頭がいいとか、センスというのは実のところ経験値に過ぎないと思います。

モーツァルトのような真の天才もいるとは思いますが、アインシュタインは現代に生まれていたらそれまでに他の人が相対性理論を発見していただろうし、しかしそれを元に次なる理論を発見していたはずです。
これは歴史という知識を元にしているからと言えます。
例えば、自分でソートアルゴリズムを発見しコーディングできる技術があっても、ライブラリを呼び出すという知識の前には無意味です。
ただし、場面によっての最適なアルゴリズムを選択できるというのはこれに対する付加価値です。
このとき「データの特徴がどれにあたるか」を見極められるのは知識だったり、頭の良さだったりがあると思いますが、現代で通用する「頭がいい」とは「知識が多い」ということとほぼ同じだと思います。  

一人前とは?

よく、新入社員向けに3年で一人前になれる、という話がされます。
私の感覚では、3年で1人前になれるのは上位1割以下です。
僕は10年たっても1人前とは思えなかったです。12~13年ぐらいで、3つぐらいの技術分野を廻ってやっとこの製品分野を理解でき、自分一人でも設計を進められる部分が出てきた、という印象です。

新入社員からの3年間では、限定された範囲の業務はできるようにはなると思いますが、それは上位職者のサポートがあっての話ではないでしょうか。

労働組合春闘

労働組合は最近は減って来ているらしいですが、組合なんてないに越したことはないと思っています。
組合がやっていることは労働者を代表して会社と交渉しているわけですが、会社側が、交渉されなければ妥当な条件を出さないということはその時点で、どうかな?ということだと思った方がいいと思います。(ただし、ユニオンシップ制という、雇用の条件に「職位に応じて組合に加入する」ことが規定されている場合があります)

ボーナスは本来は個人業績と会社業績によって支払われるものですが、少なからず定額が支払われる仕組みになっている場合があります。
その場合は基本給を下げて、残業代の算定基準となる基本給を下げる効果があります。

電機連合は長く、4ヶ月死守していました(今はどうなっているかわからない)が、4ヶ月支給で0だと思うべきです。(前の会社が電気連合加盟でした。)https://www.jeiu.or.jp/kurashi/topic/images/2018/20180403-111927.pdf  
https://www.jeiu.or.jp/kurashi/topic/images/2018/20180403-112412.pdf  

因みに私の今の会社は6ヶ月が夏冬で定額ついていて、会社業績と個人業績で春のボーナスがつきます。
業績の給与への反映の仕方は、昇給額へフィールドバックするのが一般的だと思います。
プラス評価がつけば同僚との給与はどんどん開いていきます。
業績は翌年の基本給へのフィールドバックと翌年のボーナスへのフィールドバックの二つがあります。

標準査定でも昇給がある会社とない会社があります。
ただし、物価スライド(ベースアップ)とは区別され、標準査定で昇給がない場合でも物価スライドはある場合があります。
ただし、デフレになっても基本給が下がるというのは稀です。

春闘ではベースアップかボーナスか?が議論になったりしますが、会社側としては簡単には基本給を下げることが出来ないのでボーナスで業績分をフィールドバックしたがります。
業績によって昇給やボーナスは変化しますが、個人業績というのはあくまでも相対評価です。
全員がプラス(マイナスがない)という場合もあります(懲戒はのぞく)が、上位何割はプラス何%昇給、というのが普通はあるはずです。何故なら人件費という予算があるからです。 しかし、その内訳は公開されないことはよくあります。

中国では自分の給与を友達と公開しあう、というのが一般的で給与や昇給額が違うと会社側は問い詰められる、ということがよくあるそうです。
ですから、中国工場では給与基準が細かく公開されています(前の会社でも)。
であるのに日本の本社ではそれがなされていませんでした。
日本人は回りと給与を公開しあうという文化がないというのもありますが、日本人は舐められているといっていいと思います。
給与基準が細かく決まっていて公開されていて、評価結果について細かいフィールドバックがある会社はいい会社だと思います。
評価はS、A、B、Cのような段階的であっても。

ただし、中央値(標準値)がどこか、標準偏差がどれくらいかがわかるようになっていなければ公開しているうちに入りません。

コミュニケーション力って何でしょう?

コミュニケーションとは話し合いに限らなくて、自分の考えを誰にでも分かるように説明出来ることではないかと思います。
なんで誰にでも分かるように説明しなければいけないのか?と思うと思いますが、管理職や経営者は技術者ではないからです。
元技術者、という場合もありますが経営者に必要な能力は技術ではなく経営能力です。
経営層に向けて説明するとき、技術者が半年かけて実験した結果がパワポ1ページになります。
場合によっては1/4ページ程度かもしれません。そんななかに、技術者の努力など入れ込む余地はないのですし、それを経営層に届ける意味もありません。

キャリアプラン

エンジニア視点では今時、昇格(管理職)しか給与が上がるプランがないとしたら時代遅れでしょう。
技術者として優秀な人を技術者として活用できないのは損だと思うのですが…。
といってもフェローとかいうポジションについても管理業務が皆無ということはないですが。

技術者あがりの経営者は技術者に手厚い?

技術者上がりの経営者だと技術者に手厚いのではないか?というイメージを持つと思いますが、経営状態が良くなければ手厚い待遇は出せません。
経営状態が良いことが前提です。私個人としては、経営者は営業のプロのほうがいいと思っています。

会社にとってもっとも重要なのは利益を出すことであり、そのための営業力だと思っています。
利益が出ないと、開発費(研究費)を削って営業利益を増やす、ということが行われます。
お金を使わずに行うことが出来る研究・開発は限られています。

結果的に営業力のある会社のほうが技術者にとってもいい会社、といえると思います。

まとめ

社会人15年目の私が、社会人になる前となった後でイメージが変わったと感じたことを思いつくままに書いてみました。

(※個人の感想です)

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